「eco japan cup 2007」の開催にあたって
「eco japan cup 2007」が盛大に開催されますことに、心よりお慶び申し上げます。
今日喫緊の課題であり、また来年7月に行われる北海道洞爺湖サミットにおいて主要なテーマとなる地球温暖化問題の克服には、環境と経済が共に向上することが鍵となります。そのためには、環境ビジネスを拡大し、環境への負荷の少ない製品・技術・サービスの開発・普及を進め、環境と経済の好循環を生み出していくことが重要です。
「eco japan cup 2007」は、新たな発想を持ってエコビジネスに挑戦する事業者や個人・NPO等をビジネス部門、カルチャー部門、ライフスタイル部門の3分野において表彰するとともに、環境への負荷の少ない最新の製品・技術・サービスや文化・地域活動の、更なる普及を図ることとしております。
このような表彰、発信を通して大企業からベンチャービジネスまで規模や歴史も様々な企業・団体等が、それぞれの特色を活かし、既に事業化されたものから、出てきた芽をこれから育てようとするものまで多岐にわたる事業を掘り出し、世界に向けて発信していこうとする、環境ビジネス拡大の新しい試みであり、大いに期待しております。今回参加された全ての企業・団体等の皆様に、マーケットを環境ビジネスで変えていくため、引き続き取組を進めていただきたいと思います。
環境省としても、環境ビジネスの芽を見つけ、育てていくために、できる限りの応援をしていきたいと考えています。
最後に関係各位の今後の益々のご活躍を祈念いたします。
今、地球温暖化問題を中心に、環境問題への関心が高まっています。私は日本が持つ「環境のわざと心」を活かすことが、環境問題の解決に大きな役割を果たし、さらに経済を支え、日本の品格を向上させることにつながると思っています。
まず「環境のわざ」としては、太陽光発電、次世代自動車、水質浄化設備、大気汚染防止設備など、日本には国際競争力の高い技術が数多くあります。ただし、世界の国々が環境に大きく舵を切る中、競争に生き残るためのものづくりの水準をさらに高めていかなければなりません。また、海外まで裾野の広いお客様に提供できるような価格競争力をつけることも大切です。環境ビジネスのお客様は最終的には「地球様」ですから、非常に大きいマーケットが広がっていますので、頑張りがいもあります。
次に「環境の心」ですが、「もったいない」という言葉に代表されるように、日本人は潜在的に高い環境マインドを持っています。技術革新と同様、国民・企業・自治体など様々な主体が意識革新をすることによって「環境の心」が顕在化し、大きなうねりを生み出すことができます。
さらに、こうした環境への大きなうねりを、個人金融資産1,400兆円以上という日本の金融力につなげてフル活用すべきです。金融の果たす役割は極めて大きく、ものづくりやサービスを支える基礎である金融が環境の方向にシフトすることで、社会変革を加速することができます。「環境のわざと心」と日本の金融力が相乗効果を生み出すことに期待しています。
さて、「eco japan cup」も今年で2年目を迎え、ビジネス部門の「環境ビジネス・ベンチャーオープン」には、昨年の約5倍もの応募がありました。量と質の両面で環境ビジネスの厚みが増しているという実感があり、非常に手ごたえを感じています。
今後、応募者のみなさまには、市場で認知され、利益を生み、雇用を生み、経済を活性化するとともにさらに新しい環境価値を生み出すという「環境と経済の好循環」の実例となっていただきたいと思います。ベンチャー企業の方々にはいずれ上場もしていただき、海外からも人材が集まるような魅力的な企業に成長し、「六本木ヒルズはITから環境に変わった」と言われるくらいになってほしいものです。
「大風呂敷を広げる」ようですが、環境ビジネスの世界には風呂敷を広げるだけの十分な理由と価値があります。新しい環境の世紀の担い手のみなさまは、ぜひこの「eco japan cup」を環境ビジネスの登竜門として活用し、世界に羽ばたいていただきたいと願っています。
環境問題の深刻さは21世紀に人類が共同して取り組むべき、重要かつ喫緊の課題として認識しなければいけません。環境問題に対する取り組みを、単なる社会貢献にとどまらず、金融機関が本業を通じた、つまりビジネスとして成立させていくことに大きな意義があり、環境問題の解決に新しい道が拓けると考えております。
この「eco japan cup」はまさに「環境と経済の好循環社会・日本」の実現を目指した産・学・官連携による協働事業であり、その社会的な意義は極めて高いものがあります。今回はイベント全体では400件近い応募をいただき、大変優秀なプランやアイデアが見受けられました。受賞された方も、残念ながら受賞されなかった方も、更にプランを磨き上げ、大きなビジネスに育てあげられることを期待しております。
三井住友銀行としても引き続き、環境ビジネスを発掘・育成する取り組みを継続してまいります。キーワードは「サスティナビリティ」です。この「eco japan cup」も将来的には環境ベンチャーの登竜門となることを期待しております。